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M'S CURRY
昨日、予約しておいた「TRANSIT TOKYO ごはん」が届いた。
行ったことある店ない店、どれも興味をそそられる店ばかり。
梶原サンのおすすめだから美味しいに違いない、いやここはそーでもなかった、と
読んだ人同士でグルメ話の花が咲く。食に興味ない人はいない。
僕の乏しい食体験から得た料理に関する個人的な所感は
料理とはそれを作った人なんじゃないか?というもので
今のところ大体において当てはまると思っている。
梶原サンのこの本も、店や料理を紹介する態をとりつつ、
それを作った人たちとの共感を描いているように思えた。
この本には載っていないのだが、昨晩とあるカレー屋さんのご主人が亡くなったという。
そこは自分が今まで食べたなかで一番美味しいカレーのお店だった。
カウンターだけの小さな店を、独りで切盛りしていた主人。
翌日の仕込み中にひとり心臓発作で倒れたという、映画のような最後。
無口で愛想のない主人だったけど、
代わりにカレーが雄弁に語るみたいな感動を与えてくれた
ご冥福をお祈りします。
Posted by pmken : 7:50 PM | コメント (1) | トラックバック (0)
カケラ
監督のモモちゃんは助監督時代、ウチの撮影でも助監督(スチール業界ではロケアシと呼ぶ)を
やってもらったことがあって、それ以来の仲だ。
試写に誘ってくれたこともうれしかったけど、映画が始まると
当時、映画を撮りたい!と熱い想いで語ってくれていたことが思い出されて
もうそれだけでこっちまでうれしくなってしまった。
26歳で劇場映画初監督ということだけど、これがかなり堂に入っている。
きっと自分なんか20代で映画撮ってたら張り切って自己主張しすぎて自滅してただろうに
小憎らしいほど抑制の効いたテンション。編集のリズムもいい。
桜沢エリカの原作を読んだことはないけど、そうであろうリアルな女の子の感触が
直に生々しく伝わってきた。
同世代の女優さんたちの時折みせる仕草や表情がまたモモちゃんっぽかったり。
主演の満島ひかりちゃんが往年の薬師丸ひろ子を彷彿させるwなどといった
細かい映画の内容についての感想はまたいつか。
ポップな派手さはないけれど、この若さでコツコツ心情描写を積み重ねていく作りに
とても好感の持てる作品。
これからもっと深いいろんな人間描写の作品をつくっていってもらいたい。
まずはモモちゃん、おめでとう。
Posted by pmken : 1:10 AM | コメント (0) | トラックバック (0)